【月9ドラマ】ラジエーションハウスで窪田正孝が演じる放射線技師ってどんな職業?


グランドジャンプ公式サイトより

グランドジャンプで連載され、コミックにもなっている人気漫画「ラジエーションハウス」がついにフジテレビの月9枠でドラマ化されます。

主役は窪田正孝が演じる放射線技師「五十嵐唯織(いがらし いおり)」です。そしてヒロイン役の本田翼は放射線医として登場します。

今まで、医療系のドラマといえば医師や看護師が定番でしたが、このドラマは放射線技師が活躍するということで注目されています。

ラジエーションハウスってどんなところ?

「ラジエーション」を直訳すると放射、放射物、放射線となります。

今回活躍する放射線技師放射線を使って人体を撮影します。その画像をみて放射線科医画像診断を行います。

実際、病院などに「ラジエーションハウス」と呼ばれる部署はありませんが、放射線技師が集まる放射線部(放射線室)や放射線科医師が所属する放射線科と呼ばれる診療科が存在します。

このドラマでは、放射線を使った画像診断に関連する部署をまとめて「ラジエーションハウス」と呼んでいます。

窪田正孝が演じる放射線技師ってどんな職業?

さて、「放射線技師」と聞いてどんな仕事をしているのか、すぐに思い浮かぶ人は少ないと思います。

ドラマを楽しむ前に放射線技師の仕事について知っておきましょう。

放射線技師はコメディカルの一員

今回の主役である「放射線技師」は正式には「診療放射線技師」と呼ばれます。

病院などで診断用の医療画像を撮影するのが仕事です。検診などでレントゲン写真を撮ったりもしているので、一度くらいは会っているかもしれません。

病院では看護師や薬剤師と同じようにコメディカルの一員として働いています。

MEMO
CTやMRIが登場する前は、レントゲン撮影が主な仕事だったため「レントゲン技師」と呼ばれていましたが、現在レントゲン技師という資格はありません。(昭和58年に改正)

放射線技師の仕事内容

放射線技師の仕事は多種多様です。放射線を使わない画像検査もしています。

一番身近なのはレントゲン検査(X線撮影)ですが、それ以外にも

マンモグラフィ検査、CT検査、血管撮影、X線透視検査、骨塩定量検査、核医学検査、放射線治療、MRI検査、超音波検査、眼底撮影、画像処理、治療計画、放射線管理、品質管理 (※青文字は放射線を使わない検査)

などを行います。それぞれ専門の知識がないとできない仕事です。

放射線技師は放射線管理(被ばく管理)もしている

撮影には放射線が使われますが、健康に影響が出ないように厳密にコントロールされています。

例えばレントゲン写真1枚を撮る場合、撮影する場所(胸や頭、足など)によって必要な放射線量が違います。放射技師は必要最低限の量の放射線を使って撮影を行います。使った放射線量は照射録という形で記録され保管されています。

撮影時にできるだけ少ない放射線を使うこと、装置の管理を行い無駄な被ばくを防ぐのも放射線技師の仕事の一つです。

放射線の知識を生かして
福島の原発事故では、近隣県の放射線技師がサーベイ(放射線量の測定)のため出動しました。

放射線技師が撮影をするまで

放射線技師は医師からの依頼を受けて撮影を行います。

①各診療科(内科や外科など)の医師から撮影のオーダーがでます。

②オーダー内容を放射線科医が見て、放射線技師に撮影指示を出します

③放射線技師は放射線科医からの指示をもとに撮影を行います。

見たい場所や疾患によって撮影の仕方が違うので、依頼内容からどのような撮影が必要なのかを判断して撮影を行います。(当然、医学的知識や撮影技術が必要です)

④撮影後は、フィルム又はPACSを使って医師に画像を提供します。

MEMO
放射線科医が常駐していない施設では、診療科の医師の指示をもとに放射線技師が撮影をします。

医師(歯科医師)と放射線技師しか撮影できない!

放射線を使った撮影が認められているのは医師(歯科医師)又は医師(歯科医師)から指示を受けた診療放射線技師だけです。

個人病院などで、看護師や歯科衛生士がレントゲン撮影をしている場合がありますが、あれは違法です。

放射線技師になるには

放射線技師になるには、放射線技師を養成する大学や専門学校を卒業し、国家試験に合格する必要があります。

10年くらい前までは、短期大学や専門学校が多かったですが、最近ではほとんどが4年生大学となっています。また、大学院進学者も増えています。

国家試験科目は、

放射化学、診療画像機器学、診療画像検査学、核医学検査技術学、放射線治療技術学、医用画像情報学、画像工学,基礎医学大要、放射線生物学、放射線物理学、医用工学、放射線計測学、エックス線撮影技術学、放射線安全管理学

となります。

医学的な知識だけでなく、放射線に関する知識、工学知識など多くのことをマスターしなければなりません。

放射線科医師は画像診断のエキスパート

本田翼さんが演じる「放射線科医」は、放射線科という診療科に所属する医師のことです。その中で画像診断を専門とする医師は「画像診断医」と呼ばれます。

画像診断をするには専門の教育や知識が必要です。現場で経験を積んで、専門医試験に合格すると放射線診断専門医になることができます。

放射線科医は外科や内科などの医師のように、主治医となったり個別に患者さんを受け持つことはありません(※IVRや放射線治療などを行う場合は除く)

カルテなどをみて患者さんの情報を得ながら、放射線技師が撮影した画像で画像診断を行います。

放射線科医は医師のための医師ともいわれる

現代医療は、専門が細分化されており、医師であっても専門領域以外のことは詳しくわかりません。

例えば、婦人医が腹部から骨盤のCTを依頼した場合、肝臓や腎臓に疾患があっても気づかない場合があります。

しかし、放射線科医は、全身の疾患と画像に関して幅広く知識をもっています。放射線科医がくまなく読影(画像診断すること)することで、見逃しを防ぐことができます。

MEMO
海外では、ドクターズ・ドクター(医師のための医師)とも呼ばれ尊敬されています。

放射線科医の仕事

放射線科医師は、画像診断や透視装置を使いながら血管撮影をしたり治療を行います。また、放射線治療における治療計画なども行います。

現場では、放射線技師に撮影指示を行い、撮影された画像を見て病気の診断を行います

画像診断は、読影室と呼ばれる部屋でモニターに表示された画像を見ながら行いますので、病院で会うことはほとんどないかもしれません。

画像診断によって、病変の有無や種類、悪性良性の鑑別、病気の進行度などを判断してレポートを作ります。

レポートは、依頼した診療科の医師に提出され、診療に役立てられます。このレポートは、患者さんの治療方針を大きく左右するものなので非常に大切です。

良いレポートには質の高い画像が必要

放射線科医師が、質の高い画像診断をするには質の高い画像が必要です。

ラジエーションハウスでは、放射線技師と放射線科医師が日々協力しながら二人三脚で仕事をしています。

ラジエーションハウスの見どころ

さて、今回のドラマの中ではあり得ない設定がされています。

それは、窪田正孝さんが演じる放射線技師「五十嵐唯織」についてです。

実は放射線技師として働く「五十嵐唯織」は医師免許をもった放射線技師なのです。

医師免許をもっていれば、法律上は放射線技師と同じように放射線を使って撮影をすることが可能です。

でも、実際には放射線科医は、医師としての教育を受けており画像診断が本来の仕事です。また、給料などの待遇面を考えると医師として働くのが普通です。

原作では、同僚には医師免許のことは秘密にされています。そのため、放射線技師としてできる範囲で仕事を行っています。(医師の指示をもとに撮影をしている)

でも実は医師免許をもっており、画像診断にも精通している・・・。放射線技師として働く同僚が知識の凄さに驚くのは無理ありません。

その辺がこのドラマの見どころの一つといえます。

しかし実際の現場では、放射線技師が放射線科医が出した診断結果に口を出すことはまずありません。

追加の検査を提案を提案する場面もほとんどありません。

この辺もこのドラマの面白みにはなっていますが、現場を誤解する人もでてきそうです。

放送が楽しみなラジエーションハウス

実はこのラジエーションハウスは、もともと現役の診療放射線技師のアイデアで漫画化されました。

話を広げやすくするために、医師免許をもつ放射線技師という設定が作られていますが、現場をよく知る人が監修をしているので、楽しめるドラマになりそうです。

漫画との違いも楽しめると思いますので、まだコミックを読んだことが無い方はぜひ読んでみてください。

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