空気が乾燥していると、喉の痛み、肌の乾燥、静電気などさまざまな問題が起きます。
特に冬場や暖房を使うこれからの季節には、湿度が低くなりがちです。
だからといって加湿器は高価なため、すべての部屋に置くことはできません。
そこで今回は、「加湿器の代わり」となるさまざまな方法で、室内の湿度を保つ方法を紹介します。
濡れタオルを使って加湿する

最も簡単で手軽にできる方法が、濡れたタオルを室内に吊るすことです。
濡れたタオルからは水分が自然蒸発し、室内の湿度があがります。
この方法は電気を使わないため、エコであり、安全に湿度を上げることができます。
濡れタオル加湿のメリット
手軽にできる
タオルと水があればすぐにできるため、急な乾燥対策にも対応できます。
よけいな出費がない
電気を使わないため、電気代がかかりません。
加湿器を買う必要がないため、コストを抑えつつ湿度を上げられます。
自然な加湿ができる
自然な水分の蒸発による加湿なので、過度に湿度が上がる心配がなく、適度な湿度を保つことができます。
濡れタオル加湿のやり方
タオルを水道水でしっかりと濡らします。温かい水を使うと、水分が早く蒸発するため効果が高まります。
水を含ませたタオルを適度に絞ります。
完全に水を絞りきる必要はありませんが、滴り落ちるほど濡れていると周りが濡れてしまうため、適度な水分量に調整します。
タオルを部屋の中で風通しの良い場所や、暖房器具の近くに吊るします。
風や暖房の熱によってタオルの水分が早く蒸発し、湿度が上がりやすくなります。
例えば、ドアやカーテンレール、椅子の背もたれなど、タオルを掛けられる場所ならどこでもOKです。
タオルが完全に乾燥してしまったら、再度濡らして掛け直すか、新しい濡れタオルに交換します。

タオルが乾いていないかこまめにチェック!
寝れタオル加湿の効果を高めるコツ
暖房の近くに設置する
暖房の風が当たる場所に濡れタオルを置くと、蒸発速度が上がり、より効率的に湿度を上げることができます。
扇風機やサーキュレーターを併用する
扇風機やサーキュレーターを弱い風で回して、タオルに当てると蒸発が促進され、部屋全体に湿度が行き渡ります。
大きめのタオルを使う
大きいタオルの方が水分を多く含むため、より長時間にわたって加湿効果を発揮します。バスタオルなどを使うと効果的です。
濡れタオル加湿の注意点
濡れタオルによる加湿は、コストがかからず安全に行えますが、いくつか注意点もあります。
カビ雑菌の発生に注意が必要
濡れたタオルを長時間放置すると、タオルにカビや雑菌が繁殖する原因になることがあります。
特に暖房の近くや、湿気がこもりやすい場所に置くと不衛生になります。
使用後はタオルをしっかり乾燥させるか、こまめに洗濯するようにしましょう。
室温と湿度のバランスに気をつける
室内の湿度が上がりすぎると、ジメジメと不快に感じることがあります。
濡れタオルを使う際は、湿度計を使って部屋の湿度を確認しながら調整するのが理想です。
適度な湿度は40〜60%とされていますので、この範囲内に保つようにしましょう。


濡れタオル加湿のまとめ
濡れタオルを使った加湿は、手軽に始められコストもかからないため、日常的な乾燥対策としておすすめです。
また、電気も使わないので、小さいお子さんやペットのいるご家庭でもおすすめです。
お湯を沸かして加湿する


鍋やヤカンでお湯を沸かすと、部屋の湿度を上げることができます。
手軽にできる加湿方法ですが、メリットだけでなく、デメリットや注意点もいくつかあります。
お湯を沸かして加湿するメリット
即効性がある
加熱によって水が蒸発するため、加湿器よりも短時間で部屋の湿度を上げられます。
衛生的に使える
高温のお湯を使用するため、雑菌が繁殖しにくく、より清潔な蒸気を出すことができます。
すぐに始められる
新たに何か買う必要はなく、家にあるもので手軽に行えます。
お湯を沸かして加湿するデメリット
火傷の危険性がある
熱湯を使用するため、小さなお子さんやペットがいる場合は特に注意が必要です。
乾燥が早い
加熱が止まると湿度がすぐに下がってしまうため、こまめな補充が必要です。
長時間の加湿には向いていません。
ガス代、電気代がかかる
十分な加湿をするために、沸騰状態をつづけるためには、多くの電気代やガス代がかかります。
お湯を沸かして加湿するときの注意点
- 熱湯を扱うため、倒れたりこぼれたりしにくい安定した場所を選びましょう。
- 水が蒸発するとカルキなどが濃縮されるため、こまめな水替えを行いましょう。
- 過度の加湿は結露や結露によるカビの原因になります。こまめに換気して適度な湿度を保ちましょう
- 熱湯を扱うため、やけどに十分注意しましょう。ミトンや鍋つかみなどを使い、素手で触らないようにしましょう。
- ガスコンロを使用する場合は、コンロの周りには燃えやすいものを置かないようにしましょう。また、就寝前には必ず火を消しましょう。
お湯を沸かして加湿するのまとめ
鍋やヤカンを使った加湿は、手軽にできる反面、火傷や火災のリスクなど、注意すべき点も多々あります。
特に小さなお子さんやペットのいるご家庭では十分に注意してください。
より安全で快適な加湿を行うためには、加湿器の使用も検討してみましょう。
植物を置いて加湿する


植物で加湿するメリット
植物は、根から吸収した水分を葉から蒸散させることで、周囲の空気を加湿する効果があります。
この天然の加湿器としての植物の活用は、近年注目されています。
- 自然な加湿: 加湿器と異なり、電気代がかからず、乾燥した空気を自然な方法で潤すことができます。
- 空気清浄効果: 一部の植物は、空気中の有害物質を吸収する効果があります。
- リラックス効果: 緑豊かな植物は、視覚的な癒しを与え、リラックス効果も期待できます。
- インテリアとしても楽しめる: 様々な種類や形の植物があり、インテリアとしても楽しめます。
植物で加湿するデメリット
- 加湿効果の限界: 加湿器と比較すると、加湿能力は限られています。広い部屋や乾燥が激しい冬場には、十分な加湿効果が得られない場合があります。
- 植物の世話が必要: 植物は生き物なので、水やりや置き場所など、世話が必要です。
- カビやダニが発生する可能性: 水やりが多すぎたり、通気が悪い環境では、カビやダニが発生する可能性があります。
- アレルギーの原因となる可能性: 花粉やカビのアレルギーを持っている人は、症状が悪化する可能性があります。
植物で加湿する際の注意点
- 植物の種類: すべての植物が同じように加湿効果があるわけではありません。葉が大きく、蒸散量が多い植物が一般的に加湿効果が高いと言われています。
- 置き場所: 直射日光が当たる場所や、風通しの悪い場所は避けましょう。
- 水やり: 植物の種類や季節によって水やりの頻度が異なります。乾燥させすぎないように注意しましょう。
- 湿度管理: 加湿器と併用したり、霧吹きで葉水を与えるなど、状況に合わせて湿度を管理しましょう。
- 清潔な環境: 定期的に葉を拭いたり、鉢底石を交換したりして、清潔な環境を保ちましょう。
植物で加湿する際に選ぶべき植物
加湿効果が高いとされている植物の一例を以下に挙げます。
これらの植物は、比較的育てやすく、室内で楽しむことができます。
- 観葉植物: ドラセナ、ガジュマル、ベンジャミン、モンステラなど
- ハーブ: ローズマリー、ミント、バジルなど
- 多肉植物: セダム、クラッスラなど
まとめ
植物で加湿することは、自然で心地よい空間作りに役立ちますが、デメリットや注意点も理解しておくことが大切です。
ご自身のライフスタイルやお部屋の環境に合わせて、最適な植物を選び、適切なケアを行いましょう。
バスルームのドアを開ける加湿


お風呂場が部屋の近くにある場合は、お風呂の湿気を利用した加湿が効果的です。
お手軽ですが、メリット・デメリットがあります。
バスルームのドアを開ける加湿のメリット
- 手軽にできる: 特に特別な道具は必要なく、お風呂上がりにドアを開けるだけで簡単に加湿できます。
- 経済性: 加湿器を購入する必要がないため、経済的です。
- 自然な加湿: 人工的な加湿器と比べて、より自然な加湿ができます。
バスルームのドアを開ける加湿のデメリット
- 加湿量にムラがある: 浴室の広さや湿度、換気状況などによって、加湿効果に大きな差が出ます。部屋全体を加湿するには不十分な場合もあります。
- カビやダニの原因になる可能性: 浴室の湿気が部屋全体に広がることで、結露やカビ、ダニが発生するリスクが高まります。特に、換気が不十分な場合は注意が必要です。
- 室温が下がる: 浴室の温かい蒸気が部屋に広がることで、室温がわずかに下がる可能性があります。
- 異臭が部屋に広がる可能性: 浴室にカビが生えていたり、汚れていたりすると、その臭いが部屋に広がる可能性があります。
その他の注意点
- 加湿効果を高めるには: 浴槽にお湯をためておく、浴室のドアの下にタオルを挟むなど、工夫することで加湿効果を高めることができます。
- 換気はしっかりと: 加湿を行う際は、こまめな換気が重要です。浴室だけでなく、部屋全体の換気も心がけましょう。
バスルームのドアを開ける加湿のまとめ
浴室のドアを開けて加湿する方法には、手軽で経済的なというメリットがある一方で、加湿量にムラがある、カビやダニの原因になる可能性など、デメリットも存在します。
バケツで作ったバケツ加湿器による加湿
バケツ加湿器は、その名の通りバケツとタオルなどを用いて、手軽に作ることができる簡易的な加湿器です。
最近、警視庁より災害時の乾燥に役立つとして紹介されました。
もちろん、家庭での平常時でも十分に役立ちます。
バケツ加湿器の作り方と仕組み
バケツ加湿器は、いろいろなパターンがあります。
用意するものとしては、 バケツと水、そして新聞紙やタオルです。
バケツ加湿器の作り方
バケツに水をいれます。
バケツに水を半分程度入れる。
タオルを数枚重ねて、片方の端をバケツの水に浸し、もう一方の端を部屋の中に垂らす。バケツにタオルまたは新聞紙を差し込みます。
警視庁が発表した方法は、細長く丸めた新聞紙を使った方法でした。
屋内の乾燥対策を紹介します。ストーブの上のヤカンは、揺れて転倒すると火傷をします。そこで、バケツと新聞紙で簡易加湿器を作ってみました。縦長に丸めた新聞紙を数本作ります。次にバケツに水を張り、新聞紙をまとめて立たせるようにして完成。試してみてください。 pic.twitter.com/ISRKFPnL76
— 警視庁警備部災害対策課 (@MPD_bousai) January 20, 2024
新聞紙は破れたり、ふにゃふにゃになるので、災害時でなければ家にあるタオルでつくりましょう。



いろんなパターンがあります。
最近買った加湿器がマジでいい。←
— Cocos Teo🌮 (@TeoCocos) January 11, 2024
フィルター掃除もないし水のタンクも掃除が楽。あるのはタオル交換だけ。
これで割と湿度上がるからまー便利ね。水タンク()600円だし。最高やん。←
見た目なんて拘らないズボラはこーいうのでいいんだよ😄✨バケツ加湿、最高の情報に感謝よ。 pic.twitter.com/rmV3iyKXBw
んんんんダイナミック加湿器!(¥200)
— ヤマジン (@rlrlrlya) December 16, 2023
バケツ!水!キッチンペーパー!というコンセント使わなくていい原始的なタイプ pic.twitter.com/nNTq62kC0J
加湿される仕組み
バケツの水は、タオル(新聞紙)の毛細管現象によって水を吸い上げ、その水分が蒸発することで空中に水分が供給されます。
バケツ加湿器のメリット
- 手軽にできる: 材料が身近にあるもので作れるため、手軽に始められる。
- 安価にできる: 家にあるものでできるので費用がかからない。
- 安全に使える: 電気を使わないため、火事の心配が少ない。
- アロマ効果も得られる: 水にアロマオイルを数滴垂らせば、アロマ加湿器としても使える。
バケツ加湿器のデメリット
- 加湿能力が低い: 加湿器に比べると加湿能力は低い。
- 見た目が悪い: 部屋に置く場合、見た目が気になる場合がある。
- 手間がかかる: 定期的に水を交換したり、タオルを洗ったりする必要がある。
- 不衛生になる: 水が汚れると雑菌が繁殖する可能性がある。
バケツ加湿器を使う際の注意点
バケツ加湿器を使う際の注意点
- 場所に注意: タオルが十分に広がるような場所を選ぶ。
- 水の量の維持: 定期的に水を交換する。
- 清潔なタオルを使う: 毎日清潔なタオルに交換する。
- 安全な場所に置く: バケツが倒れないように安定した場所に置く。
加湿効果のあるインテリアアイテムを活用
最近では、加湿効果を持つインテリアアイテムも多く市販されています。
例えば、セラミック製の加湿器や、吸水性のある石を使ったアイテムなど、自然に水を蒸発させる仕組みの製品が人気です。
また、陶器や自然素材でできた加湿器はデザイン性も高く、部屋に置くだけでおしゃれなアクセントになります。水を注ぐだけで半永久的に使えるものが多いため、コストパフォーマンスにも優れています。
これらのアイテムは電気を使わないため、エコでありながらインテリアとしても楽しめます。


しかしながら、コンパクトであるため、加湿能力には限界があります。
そのため、単独で使うというよりは、今回紹介した方法を併用して、加湿力を補うのがおすすめです。
まとめ
今回紹介した方法は、新たに加湿器を買う必要がないため、気軽に試せるものばかりです。
乾燥するこれからの季節、ぜひお試しください。
もし、本格的に加湿器導入を検討中であればこちらの記事をご覧ください。


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